バスケットボールやバレーボールの試合中、選手が急ブレーキで滑ったり、転倒しそうになったり。
そんな光景を見たことはありませんか?
多くの場合、その原因は「汗」です。
体育館の床は一見乾いて見えても、選手の汗・靴底の湿気・ホコリや皮脂が混ざることで、
目に見えない“滑る膜”が形成されます。ほんの少しの油分や水分が摩擦を奪い、転倒やケガを引き起こすこともあります。
この記事では、体育館の床が汗で滑るのを防ぐための実践的な対策を、清掃から専門メンテナンスまで詳しく解説します。
なぜ体育館の床は汗で滑るのか
体育館の床は木材の表面にウレタン塗装が施されています。
この塗膜は光沢や耐久性を保ちますが、湿気や汗に触れると表面に薄い水膜ができ、摩擦が低下します。
特に夏場の大会や部活動の集中練習など、湿度と発汗が重なる時期は危険度が上昇します。
さらに、靴底の汚れやホコリも大きな原因。
床面に蓄積した汚れが汗と反応し、“ぬるっとした滑り”を生むのです。
日常清掃が最大の予防策
滑りを防ぐ第一歩は、特別な薬剤ではなく毎日の清掃習慣です。
日常の手入れを徹底することで、床の滑りは驚くほど改善されます。
① 汗は乾拭きで素早く除去
試合中や練習中に床に汗が落ちたら、すぐに乾いたタオルやモップで拭き取りましょう。
水拭きすると一時的にきれいに見えても、残留水分でウレタン層が膨張・白濁する原因になります。
ポイント:乾拭き習慣は床の寿命を守り、リフォーム費用を抑える効果もあります。
② ホコリ・砂をこまめに除去
体育館には靴底から砂やホコリが持ち込まれます。
これらが汗と混ざると「滑る膜」を作り出します。
練習や試合の前後には、ダストモップや静電シートで床全体を丁寧に清掃しましょう。
ポイント:コートライン付近は特に滑り事故が多いので念入りに。
専用メンテナンス剤で摩擦を維持
体育館専用のノンワックス型コンディショナーや滑り止め剤を定期的に使用することで、摩擦力を維持できます。
| メンテナンス剤 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 滑り止めコンディショナー | 汗・油分を分解し摩擦回復 | バスケット・バレーの練習前後 |
| フロアドレッシング剤 | 光沢と滑り止めを両立 | 大会前の仕上げ用 |
| ノンワックス洗浄剤 | 汚れ除去と表面保護を同時に | 定期清掃時 |
使用法:専用モップで均一に塗布し、完全乾燥後に歩行を開始。
厚く塗りすぎると逆に滑るため、薄く均一が基本です。
定期的な塗装・リフォームの重要性
清掃や薬剤で改善しない場合、塗膜の摩耗が原因の可能性があります。
3〜5年を目安に再塗装やサンディングを検討しましょう。
ウレタン再塗装で性能を復活
古い塗膜を研磨し、新しいウレタン層を塗布することで滑り止め効果と光沢を取り戻せます。
長年使用した床でも新品同様の性能に。
滑り止めリフォーム
既存のウレタン層を残したまま、摩擦係数を上げる「滑り止め強化コーティング」もおすすめ。
短工期・低コストで安全性を向上できます。
水拭きは注意!
ウレタン塗装床は水を吸わないため、水拭きで滑りやすくなることがあります。
さらに、床下に水が入り込むと膨張や反りの原因にも。
正しい方法:よく絞ったタオルで拭き、最後に乾いた布で仕上げ。水分を残さないことが重要です。
専門業者に依頼すべき症状
- 清掃しても滑りが改善しない
- 床の光沢が失われムラがある
- 塗膜が白く濁っている
- 表面にひび割れや剥がれがある
業者は塗膜の摩耗度・湿度・摩擦値を測定し、最適な補修・再塗装プランを提案します。
学校や公共施設では、年度ごとの点検計画に組み込むと管理がしやすくなります。
清掃ルーティン例|安全な床を保つ日常習慣
- 練習前:ダストモップで乾拭き
- 練習中:汗は即座に乾拭き
- 練習後:全体を軽清掃
- 週1回:滑り止め剤を塗布
- 年1回:専門業者による診断・補修
これをルール化するだけで、床の安全性は大幅に向上します。
滑り対策は日常管理から
体育館の床が汗で滑るのは避けられません。
しかし乾拭き・ホコリ除去・専用剤の使用を徹底すれば、事故を防ぐことは可能です。
「最近ツルツルして危ない」「転倒が増えた」。そんなときはメンテナンスの見直し時期。
専門業者に相談し、再塗装や滑り止めリフォームを検討しましょう。
床を守ることは、選手の安全と体育館の資産価値を守ること。
今日からできる小さな清掃習慣が、安心で快適な体育館づくりへの第一歩です。



















