体育館の床を歩いたとき、ほんの少しだけ柔らかく感じたことはありませんか?
その床の正体こそ、フランス・Gerflor(ジェルフロア)社が生み出した高性能床材「タラフレックス(Taraflex)」です。
多くの国際大会や国内アリーナで使用されるこの床は、単なるビニルシートではありません。
選手の足元を守り、転倒時の衝撃を吸収し、パフォーマンスを最大限に引き出すための“設計された床材”です。
この記事では、タラフレックスの構造・特徴・モデル別の違い・施工の流れまでを、専門業者目線でわかりやすく解説します。
タラフレックスとは?高機能スポーツフロアの代名詞
タラフレックスは、体育館やアリーナ、多目的ホールに用いられる長尺弾性塩ビシート床材です。
開発はフランス・Gerflor社、日本国内ではクリヤマジャパン株式会社が唯一の総代理店として取り扱っています。
その人気の理由は、安全性・耐久性・メンテナンス性の高さ。
木床のような見た目と弾力を持ちながら、湿度や温度に左右されにくく、ワックス不要でお手入れも簡単です。
また、高い衝撃吸収性能により、スポーツ中のケガリスクを大幅に軽減できます。
タラフレックスの主な特徴
① 高い衝撃吸収性
タラフレックスは多層構造で、内部にクッション層を持ち最大70%以上の衝撃を吸収します。
転倒時やジャンプ着地時の衝撃を和らげ、膝・腰などの関節負担を軽減。
学生の体育授業からプロアスリートの試合まで、誰もが安全に使える床です。
② 優れた耐久性
表面はポリウレタンコーティング仕上げで擦れや傷に強く、内部にはグラスファイバークロス層を挟み込むことで、変形やへこみを防ぎます。
重機材やキャスター移動にも耐える高い強度を誇ります。
③ メンテナンスが簡単
木床のようなワックスがけは不要。
抗菌ポリウレタン層により汚れが付きにくく、水拭きだけで清掃完了。
人の出入りが多い学校・公共施設でも常に清潔を保てます。
④ 優れた吸音性
歩行音・ボールバウンド音・椅子の引きずり音を軽減し、学習環境やイベント利用時の快適性を確保します。
⑤ 高い復元力
机や椅子を置いても跡が残りにくく、イベント利用後の原状回復もスムーズ。
長期間の使用でも美観を保つことができます。
代表的なタラフレックス製品ラインナップ
| 製品名 | 主な用途 | 特徴 | 厚み(目安) |
|---|---|---|---|
| タラフレックス・スポーツ | 学校体育館・地域施設 | 弾力・耐久のバランスが良い標準モデル | 約6.2〜7.0mm |
| タラフレックス・マルチスポーツ | 多目的ホール・公共施設 | 耐摩耗性に優れ、複数競技に対応 | 約6.0mm |
| タラフレックス・コンタクト | 幼児・高齢者施設 | 柔らかく滑りにくい。転倒時の安全性◎ | 約7.5mm |
| タラフレックス・パフォーマンス | 大会会場・プロ仕様 | 反発力と安定性を極限まで追求した上位モデル | 約8.5mm |
いずれのモデルも国際スポーツ基準(EN14904)に準拠しており、競技レベルに応じた最適な選択が可能です。
各モデルの詳細と選定ポイント
タラフレックス・スポーツ
全国の学校体育館で採用されているスタンダードモデル。
バランスの良いクッション性で、授業や部活動に最適です。
タラフレックス・マルチスポーツ
複数競技やイベントに対応できる万能モデル。
強化グラスファイバー層が変形を防ぎ、床保護シートを使わずにイベント利用が可能です。
タラフレックス・コンタクト
柔らかさを重視した安全設計で、幼児や高齢者の転倒リスクを軽減。
滑り抵抗を細かくコントロールした摩擦設計が特徴です。
タラフレックス・パフォーマンス
プロ仕様の競技用フロア。
反発力・グリップ性・安定感を兼ね備え、国際大会会場でも採用されています。
選定時のチェックポイント
- 厚み:厚いほど衝撃吸収性UP。ただし反発力はやや低下。
- 表面加工:競技別に摩擦係数を最適化。多目的なら「マルチパターン」がおすすめ。
- 色・デザイン:照明反射を考慮し、明るすぎない中間トーンが人気。
- 下地構造:既存床(木orコンクリート)によって接着方法が異なるため事前確認が必要。
施工方法と専門業者の重要性
タラフレックスは性能を発揮するために専門的な施工技術が不可欠です。
下地処理や温湿度管理を誤ると、施工後に波打ち・剥がれが発生します。
施工の流れ
- 下地確認・清掃
- モルタルやレベラーによる不陸調整
- 専用接着剤の塗布
- シート敷き込み・圧着
- 熱溶接で継ぎ目処理
- ラインマーキング・仕上げ検査
施工後は24〜48時間の養生を行い、床の安定を確認してから引き渡されます。
国内ではGerflor社正規代理店のクリヤマジャパン株式会社が施工と品質保証を担当。
豊富な実績と専用設備を備え、全国の学校・アリーナで導入が進んでいます。
木床からタラフレックスへ ― 転換が進む理由
- 乾燥や湿気による反り・割れがない
- ワックス不要で維持管理がラク
- 高耐久で長寿命、修繕コストを削減
- 既存木床の上から施工可能(リノベーション対応)
安全性と維持コストの両立が評価され、学校・公共施設を中心に導入が増加しています。
タラフレックスは“人と施設を守る床材”
タラフレックスは、世界基準の安全性と快適性を兼ね備えた次世代スポーツフロア。
その性能を最大限に引き出すには、適切なモデル選定と専門施工が欠かせません。
「どの厚みが良いか」「競技に合うモデルは?」といった疑問は、
現地調査を通じて最適プランを提案できます。
老朽化した木床の改修や多目的化をご検討中の方は、
タラフレックス導入で、安全・快適・美観を長期的に保つ体育館づくりを始めてみませんか。




















