体育館の床を歩いていると、ふと足元に光る金属のプレートを見つけたことはありませんか?
それは単なる装飾ではなく、体育館の安全と機能性を支える重要な部品です。
バレーボールやバドミントンの支柱を立てるための「床金具」、または床の損傷を補修するための「金属プレート」
いずれも、スポーツが安心して行われる環境を守るために欠かせない設備です。
しかし、いざ修繕や交換が必要になったとき、
「金属プレートってどんな種類があるの?」「価格はいくらぐらい?」「自分で交換できるの?」
と疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、体育館で使われる金属プレートの種類・役割・価格相場・交換工事の流れをわかりやすく解説します。
床金具の仕組みを知っておくことで、安全な環境づくりに役立ち、無駄な出費を防ぐことにもつながります。
体育館の金属プレートとは?主に2つの種類がある
| 種類 | 主な用途 | 特徴 | 価格の目安 |
|---|---|---|---|
| 支柱用床金具 | バレーボール・バドミントンなどの支柱固定用 | 床下に埋め込まれており、強度が高い | 1個あたり数万円+設置工事費 |
| 補修用プレート | 床の穴・傷・くぼみの補修用 | 小型で貼り付けるタイプもあり | 数千円〜数万円 |
これらは見た目こそ似ていますが、構造・耐久性・価格がまったく異なるため、用途に合わせて選ぶことが重要です。
バレーボール支柱などに使われる「支柱用床金具」とは?
体育館の床に埋め込まれた金属プレートの多くは、支柱用の床金具(とこかなぐ)です。
これは、バレーボールやバドミントンの支柱をしっかり固定し、ネットの張力に耐えるための重要な設備です。
体育館のフローリングを一部開けると、金属製のソケットが見え、その内部に支柱を差し込むことで安定します。
床金具は「表面の蓋(金属プレート)」と「床下の固定金具」の2層構造になっており、見えない部分にしっかりとした土台があります。
支柱用床金具の役割
体育館の支柱用床金具は、支柱が倒れないための“支点”の役割を果たします。
バレーボールのネットは強く張られるため、その力を床下に逃がす構造が必要です。
単なる穴ではなく、内部には金属製のホルダーと固定具があり、床下の木下地やコンクリートベースにしっかり固定されています。
さらに、未使用時は蓋(落とし蓋)を閉めてフラットな床面を保つ設計。
体育館を多目的に使用できるように考えられています。
支柱用床金具の価格相場
| 項目 | 内容 | 目安価格 |
|---|---|---|
| 金具本体 | 支柱径・床下深さ・素材によって異なる | 1個あたり約2〜5万円 |
| 設置工事費 | 床材の切り込み・下地補強を含む | 1ヶ所あたり約3〜10万円 |
| 合計費用 | 材料+工事 | 約5〜15万円前後/1ヶ所 |
これはあくまで目安であり、既存の床構造や体育館の規模によって変動します。
公共施設などでは複数ヶ所の設置が必要なため、まとめて施工すると単価が下がる傾向にあります。
支柱用床金具の代表的な製品例
- トーエイライト バレー支柱AW(ピン式)床下27cm
国内でもよく採用される製品。ネットの張力に強く、学校体育館に最適。楽天市場などで販売中。 - 体育館用床金具 バレー支柱76.3mm支柱用(2個1組)
LOOKIT(ルキット)などの通販サイトで購入可能。アルミ製で軽量ながら高強度を確保。 - 株式会社都村製作所
国内老舗メーカー。バレーボール、テニス、バドミントンなどの競技規格に応じた床金具を多数ラインナップ。
これらの製品は見た目が似ていても、支柱の径・床下深さ・施工条件によって選ぶべきモデルが異なります。
現場の床構造を理解したうえで、専門業者と相談して選定することが大切です。
体育館の床補修に使われる「金属プレート」とは?
もうひとつの「金属プレート」は、補修用プレートと呼ばれるものです。
こちらは、床の穴・ひび割れ・くぼみなどを補修するために使用されます。
主に床の耐久性や見た目を保つための役割があり、支柱金具のように重量を支える構造ではありません。
補修用プレートの用途と特徴
体育館の床は、日々の使用で小さな傷や剥がれ、器具の転倒によるへこみが発生します。
こうした部分を放置すると、木部がささくれたり、段差ができてケガの原因になることがあります。
そのため、金属やアルミの補修プレートを床面に取り付け、補強するケースがあります。
補修用プレートには、ネジ止めタイプや粘着シートタイプなどがあり、一時的な安全対策としても有効です。
学校や公共体育館などで、頻繁に利用される場所では特に重宝されています。
補修用プレートの価格帯
| サイズ・用途 | 素材 | 価格の目安 | 主な販売先 |
|---|---|---|---|
| 小型(10×10cm) | ステンレス・アルミ | 1,000円〜3,000円 | モノタロウ・Amazon |
| 中型(30×30cm) | 鉄・アルミ厚板 | 3,000円〜8,000円 | ホームセンター |
| 床補修用プレート一式 | 高強度アルミ合金 | 1万円〜2万円前後 | 工事業者・メーカー直販 |
ただし、プレートを貼るだけでは根本的な補修にならない場合があります。
床下の損傷や下地の剥離が原因である場合は、専門業者による再施工が必要です。
体育館床の補修・床金具交換の工事費用
| 工事内容 | 概要 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 部分補修(小範囲) | 床のへこみ・剥がれ補修 | 3〜10万円前後 |
| 床金具交換工事 | 既存金具撤去+新設置 | 10〜20万円前後/1ヶ所 |
| 床全体の改修工事 | 張り替え・塗装・再塗り含む | 100万円〜規模により変動 |
補修だけなら比較的安価に済みますが、床金具の交換は床を剥がす必要があるため、専門技術と時間を要します。
業者選定の際は「体育館床の施工経験があるか」を必ず確認しましょう。
体育館床工事を行う主な専門業者
- コートラインプロ
体育館床やスポーツ施設の改修・塗装・ライン工事まで一貫対応。全国施工実績多数。 - 株式会社三建
学校体育館や公共施設の床工事を専門とし、床金具の交換や床下補強にも対応。 - 株式会社都村製作所(メーカー)
体育器具の製造だけでなく、現場施工に対応する代理店ネットワークを持つ。
これらの専門業者は、体育館の構造・スポーツ安全基準を熟知しているため、耐荷重・水平精度なども含めた正確な工事が可能です。
注意点:価格は現場条件で大きく変わる
体育館の金属プレートの価格は「一律」ではありません。
床材の種類、下地の状態、支柱の径、工事の規模によって費用が大きく変動します。
そのため、正確な価格を知りたい場合は、必ず見積もりを取ることが重要です。
特に公共施設の場合は、既存の床構造図を確認し、メーカー規格に合う金具を選ぶ必要があります。
見た目だけで合う部品を購入しても、口径や深さが異なると取り付けできません。
体育館の金属プレートは「安全」と「機能」を支える重要部品
体育館の金属プレートは、スポーツ環境を安全かつ快適に保つための縁の下の力持ちです。
一見ただの蓋に見えても、その下には競技を支える構造・技術・精度が詰まっています。
もし今、床の金具がぐらついていたり、プレートの周りが浮いているのを見つけたなら、それは修繕のサインかもしれません。
放置すればケガや事故につながる可能性もあります。
私たちのような体育館床専門業者であれば、
「正確な現地調査」から「耐久性の高い補修」、「見た目も美しい仕上げ」まで一貫対応が可能です。
スポーツを安心して楽しむために、今一度足元の金属プレートを点検してみませんか?


















